SPECE BLUE TOMATO PICKLES |宇宙食から食の未来を考えるプロジェクト

2021.01.14

2020年12月。
下北沢で開催された月1フードマーケット「Mishmash」のノベルティのディレクションとレシピ制作をアルクで担当しました!

青トマトのピクルスキット

企画したのは、青トマトのピクルスキット。これは、赤くならないために出荷できなくなってしまうトマトをおいしいピクルスにしちゃおう!というもの。お渡しする瓶に、トマトとお塩を入れて、おうちで簡単にピクルスを作ることができます。

2020年12月12,13日に下北沢で開かれたフードマルシェのノベルティとして企画。

隠れた絶品青トマトをピクルスにして、農家さんの収入UPとフードロスの削減を目指しました。

使用するトマトは、福島県会津若松町のファーム大友さんの青トマトです。会津地方では、雪が降り積もる季節に育ったトマトは赤くならずに、ずっと青いまま残ってしまうものが多いそうです。さらに、寒くなるとハウス栽培でも木が枯れてしまうため、更地にして次の栽培に備えます。そんなときに、青いまま残ってしまったトマトは、「青い」という理由だけで出荷することができず行き先を失ってしまうのです。これまで農家さんの間では食べられていましたが、すべてを食べきることはできません。
でも、この青トマト、色が「青い」だけで、味はバツグン!フルーツのようなさっぱりとした味が魅力で、ピクルスやフライにもぴったりです。海外ではグリーントマトはポピュラーな料理なんだとか。
この企画では、隠れた絶品青トマトをピクルスにして、農家さんの収入UPとフードロスの削減を目指しました。

味付けには宇宙用調味料「スペースソルト®」を使用

ピクルスにはお塩も必要です。今回、細胞培養スタートアップのインテグリカルチャー様にご協力をお願いし、宇宙用調味料「スペースソルト®」を使用しました。食べ物にかければ旨味調味料に、水に溶かせば培養肉用の培養液にもなる、地球上でも大活躍するサステナブル調味料です。
インテグリカルチャー様は、細胞培養テクノロジーを用いた培養肉の研究開発から、宇宙でのサステナブルな食生産と食のQOLを追及する取り組みを進めています。宇宙食が抱える、「おいしさ」という食事満足度への課題解決を模索する中で生まれたのが宇宙用調味料「スペースソルト®」。培養肉などを生産するための食品原料で作られた培養液「食品グレード培養液」がおいしさを引き出す調味料としても使えることに着目し、宇宙のおいしい調味料として使えるように商品化されたものです。
そのため、細胞を元気にするためのミネラル類やアミノ酸、ビタミン類が豊富に含まれており、非常に高い栄養価を持っています。そして、人がおいしいと感じる”うま味”成分も高いので、調味料として料理の味付けに使うことができるのです。

細胞培養テクノロジーを用いた培養肉の研究開発を進めるインテグリカルチャー株式会社。
その過程で生まれた宇宙用調味料「スペースソルト®」配合の宇宙用食品「ゼリーピクルス」を皮切りに、宇宙で地産地消できるハンバーガーの開発に取り組んでいる。

宇宙の食を考えることは地球におけるタンパク質危機や環境問題等、社会課題への在り方を考えることにもつながるのではないか-そのような考えからインテグリカルチャー様に宇宙用調味料「スペースソルト®」の提供とデザインのご協力をいただき、大友ファーム様にご提供いただいた青トマトを使用した「SPACE BLUE TOMATO PICLES」が完成しました。
この「SPACE BLUE TOMATO PICLES」を契機に、多角的に地球の問題をみなさんと一緒に考えていけたらいいなと思い企画しました。

レシピ開発は、アルクの未来食研究家・桑名広行シェフ

おうちで簡単に青トマトを使ったピクルス作りが楽しめるキットが出来上がりました!

  1. 瓶の中にカットした青トマトを入れる
  2. お湯を沸騰させ、1分程冷ます。
  3. お湯を瓶の上まで注ぎ、蓋をして粗熱をとる。
  4. 冷蔵庫で1日置いたら食べ頃です。

※注意事項※
・お湯は必ず冷まして下さい。瓶が割れる場合があります。
・お湯を注いだ瓶は熱くなるのでご注意下さい。厚手のゴム手袋などで作業されることをおすすめします。

アルクの桑名広行シェフ。未来食研究家として、インテグリカルチャー様の宇宙バーガープロジェクトのレシピも担当しています。

今後も、社会をよりよくする新しい食の体験を作っていきたいと思います!

TAKASE TAKUMI 髙瀬 拓海

フードユニットアルク代表
早稲田大学在学時から社会課題解決を目的としたイベントサークルqoonの幹事長を務め、卒業後は社会にQを投げかけるをテーマとした株式会社QuOを創業。SAMEYA代表。現在はサメ肉の普及推進に努める。アルクではそのキャラクターと行動力を活かし、人を繋ぎ食の課題解決に邁進する。

ITO FUMIO 伊藤 史雄

商品開発担当Chef
都内数軒のレストランを経て渡欧。3年を懸けてフランス、イタリア、スペインの各国料理と食文化を学び、帰国し独立。ブラッスリーコモレビオーナーChef。フードユニットアルクでは商品開発担当として、食の課題を克服し、自身の表現で形に現わす。

KUWANA HIROYUKI 桑名 広行

未来食研究家
ロイヤルパークホテル在籍中に、カナダモントリオール総領事館にて公邸料理長を務める。2010年に外務省より公邸料理長賞を受賞。現在は福祉事業所ITSUMOで給食を提供する傍らフードテックベンチャー等とのコラボレーションによる研究活動を行う。 フードユニットアルクでは多岐にわたるプロジェクト経験から新たな食の世界観を打ち出す。